美濃 中尾砦 🏯笠置峡を見澄ます孤壇の砦

美濃 中尾砦(中尾丸) (岐阜県恵那市長島町久須見中尾・丸)

木曽川が深い峡谷となって続くこの地域一帯は未だ秘境地帯といってよいでしょう。
発電用ダムの適地として大井ダム、笠置ダム、丸山ダム、兼山ダム等が建設されました。
嵩上げされた峡谷内部に取り残され、人知れず眠っている城砦も多いのです。

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恵那峡~笠置峡~深沢峡~蘇水峡と続いていきます。

今回はそんな中でも比較的寄り付き易い中尾砦、通称「中尾の丸」を紹介したいと思います。
久須見集落の本郷から木曽川左岸のせま~い林道をひたすら進みます。(落石、木の枝、散乱)
行った先は行き止まりですが民家が数軒あります。

nakaomaru (2)対岸から見るとわかりやすい岩山尾根が中尾の丸。

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途中、沢にかかるコンクリート橋の袂に車を駐車(軽自動車ならOK)、登って行きます。
※地元集落の方々が使われる唯一の連絡手段道、邪魔にならないように・・。

予想どおり登山道はなく、足元の悪いゴツゴツ斜面をほぼ直登することに。
木を掴み、岩をたぐり、全身ストレッチしながらのクライミング(これはお好みで)。
谷川にそった奥から登った方が登りやすいようです。

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こんな切り立った崖もありスリリング。

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尾根状先端部に到着すると物見岩に恰好の岩があります。(木曽川筋がよく見えます)

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尾根先端部の堀切状の遺構。

ここから主郭部に向かって何段かの小さな曲輪が配置されています。
スロープ状になった連絡道も見られ、曲輪間との繋がりがみられる配置になっています。
全体的に細い岩尾根をよく幅を確保して普請した感を受けます。

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法面の切岸もよくかけられています。

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主郭部周囲の帯曲輪を武者走りで連絡できています。

nakaomaru (7)主郭部(本丸)周囲の切岸。

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一部では石垣の址も見受けられますが、現地での調達石を積み上げたものでしょう。

nakaomaru (11)背後を断ち切る驚愕の大堀切。

幅は10メートル、深さも8~9メートルはあろう、大堀切です。
しかも両端部は竪堀となって深い谷底まで続いています。
この強烈な遮断意識はなんなのでしょう!

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大堀切から続く竪堀南側。

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同じく大堀切から続く竪堀北部。

いずれも丸型彫刻刀で「ザックリ」と削り落としたような大竪堀です。
目視できる限り下まで続いているようですので、それぞれの終了先端部まで降りてみます。
長~い竪堀であることも判明しました。

nakaomaru (9)中央には土橋が架けられ背後の山へとの連絡道が確保されています。

木曽川方面からの明瞭な登山道がないのに対して、尾根筋には明瞭な筋道が・・。
背後の峰頂上まで登ってみましたが、頂上にはこれといった城郭遺構はありませんでした。
・・しかし地形図上では、ある城へとつながっていることがわかりました。

この事に関してははまた後日・・。
作図した縄張り図を図示します

nakamaruzu.jpg細尾根上にはその地形故からか、この砦の特徴が詰まっています。

まず、非常に等高線が密になっているように断崖上の細尾根に築かれていることがわかります。

1.主郭部にも居住スペースは確保されていないようです。
2.物見岩(尾根先端部)からは木曽川の上流・下流の眺望が非常によく利きます。
3.等高線に沿うように帯曲輪を取り巻いています。
4.各導線にスロープを利用したパターンを採用しています。

中尾砦の城主や城歴はよくわかっていません。
しかし、この地に築城した理由があるはずです。
地表面の観察からはある程度のメッセージを受け取ることができそうです。

複数のダム建設によって河川沿いの集落間の交通は寸断されました。
地図上で木曽川右岸に唯一確認される国道(418号)も今や酷道。
笠置ダム~深沢峡間は復旧の見込みもない通行止めになっております。
(新丸山ダム建設による嵩上げでこれも水没予定)

古くからの河川交通の形跡は消滅し、周辺一帯は時が止まったかのよう。
そんな中、確かな形跡と僅かな伝承で伝えられる城砦。
丹念に調べていくことで新たな発見があるやもしれません。

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美濃 上飯田城(比久見城) 🏯いつ頃の、誰の、何のための城?

美濃 上飯田城(比久見城) 
(岐阜県加茂郡川辺町比久見、加茂郡八百津町上飯田・鳶巣峰)

市町村境の尾根状に位置する城砦というのは、それぞれから固有の名称で呼ばれたりします。
〇〇村からみると○○城、お隣の△△村から仰ぎ見れば△△砦、というように・・。
そのため、複数の別々の城館なのか、同一の城館なのか、紛らわしい場合もあります。

今回取り上げました上飯田城も、その例に相当します。

川辺町と八百津町にまたがる尾根状に位置しているため公式名?としては「上飯田城」ですが、
北麓の川辺町比久見地区からは「比久見城(ひくみじょう)」 と呼ばれ(しばし当然です)、
南麓の八百津町上飯田地区からは古来より「鳶巣峰城(とびすみねじょう)」と呼ばれています。

しかし・・今となっては、その存在・呼び名は地元民の方々もほぼご存知ないようです。

hikumi1k.jpgお姿全体は比久見地区からのほうが確認しやすいです。

場所は比久見地区からなら妙楽寺の裏山、八百津町地区からなら正宗寺の裏山、となりますが・・。
残念ながら登山道は消え失せ、これといったルートがございません。
米田城と尾根上では繋がっていますが、起伏もブッシュも多く、アプローチには不向きです。
(自分も試しに複数のルートで挑戦してみました)

hikumi (7)個人的に一番とりつきやすいと思われるルートです。
(※ルート線と城名・城域範囲線は加筆しております)

妙楽寺の北谷を流れる寺洞川に沿って寺洞林道を奥まで進み・・、(勿論、徒歩で)
地形を見ながら尾根上に向かってひたすら直登!です。
無事に城跡に着けるかどうか、楽しみでもある最短ルートです。

hikumi (3)わかりずらい遺構ですが、頂部(本丸)の壇の様子です。

若干の石組み崩壊らしいものもみられますが、積極的には判別できません。
全体を切岸と腰曲輪のみで形成した普請量の少ない城です。
一時的に使用されたためでしょうか、堀切が見当たりません。

hikumi (4)西曲輪の中央には尾根に沿って仕切り土塁が東西に延びています。

このような遺構は他ではあまり見られないですが・・。
細尾根を敢えて区分けすることにどんな意味があるのか?
考えると面白い特徴的な遺構といえましょう。図面を下に紹介します 

tonnbi.jpg防御面では特筆する点も見当たらい簡素なつくりです。
(尾根筋の鞍部にも堀切なし)

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土塁によって中央でそれぞれに分けられた曲輪の様子。

上飯田城は、南北朝に、高師直・師泰兄弟の高師泰によって構えられた砦、と伝わります。
しかし、伝えられる師泰がいつどういった理由でこの地に砦を築いたのかは不明です。
・・要は鵜呑みにできない、信頼性乏しい伝承、ということです。

防御面遺構が弱いのは、そもそも戦いとは別、目的が違うことを示しているようです。
狼煙や旗等の伝えの城、であったとか、単に村の駆け込み非常施設であったものか・・。
いずれにせよ、収容人員も限られ居住スペースも備わっていない規模です。

hikumi (5)
主郭部からの眺めは枝まるけですがなんとか確保。

文字通り「鳶の巣」に相応しい小峰、といった感じの上飯田城。
真南に兼山城が見える、っていうのも気になるんですけど。。
尾根でつながっている最寄りの米田城は目視できない。。(う~ん・・、謎だ!)

兼山城とセットで兼山ダムへ

兼山ダム (岐阜県加茂郡八百津町和知針田) <木曽川水系木曽川>
形式:重力式コンクリートダム

春うらら・・城と花見とダムめぐり・・。(疲れてんのかな・・(´・_・`))

前回に引き続き「城とダムのセット」シリーズ第2弾として兼山ダムへ訪問しました。
関西電力ダム系の代表的なフォルムが特徴です。
「日本の近代土木遺産」にも選定されているように正統派の堤体がカッコいいのです。

kanedam (2)14門のラジアルゲートが整然と居並ぶお姿・・、硬派です。

木曽川筋の大井、笠置、兼山、川辺、今渡と続くダム群は兄弟のように似ていますね。
それぞれの地形にあった姿にふさわしい堤体で、仕事ぶりも渋いです。
一度まとめて並べ比べると面白いと思いますので、・・やってみましょう!(いつか・・)

kanedam(3).jpg 望遠にてマックスまでよる。

kanedam(4).jpg本日は豪快な放水音が間近に聞こえてきました。

あ・・、書き忘れましたが、兼山城とセットで、というお話です。

「兼山城」ですが、城址碑の文字も、昨今の書籍も「金山城」と表示されるのが一般的です。
あくまで自分的には由緒正しい「兼山」のほうを採用しております。(こだわり)
だって、「金山城」って全国にいっぱ~いあるじゃないですか。
(君の考えは間違ってる、というご意見ございましたら、コメントにてお待ちしております)

そんな「兼山」論を後押ししてくれる心強い味方、兼山ダムでした。

米田城とセットで川辺ダムへ

川辺ダム (岐阜県加茂郡川辺町西栃井) <木曽川水系飛騨川>
形式:重力式コンクリートダム

米田城の山頂から見下ろした時に足下にダム湖があることに気づきます。
今回は米田城→川辺ダム→御菓子処の養老軒さん(家族へのお土産に・・)と一周ルートです。
養老軒さんの「ふる~つ大福」は美味しいので家族への献上品?として喜ばれます。

kawabedam (5)左上に米田富士の米田城と重なって見られる位置から(^-^)/

山城とダムがセットで楽しめる場所は探すと結構あるものです。
悲しい事にダム湖に沈んでしまう悲運な城も当然ありますね・・。
そして渇水期に行くと出会えるような城もあります。

右岸側(写真ではダム堤体左脇)に弧を描くように魚道と舟筏路が見られます。
・・使われているかどうかは別ですが・・。

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放流設備 ローラーゲートが12門ならぶ、案外大きなダムなんです。

kawabedam (3)
「立ち入り禁止」ではありませんが、関係者以外の立ち入りは控えないとネ・・。

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河岸段丘の様子が良くわかる景色です。

遠くに横一列に並んでい見える山並みは地元で「幕引山」と呼ばれる河岸段丘です。
カーテンのように同じ高さが続くことからこう呼ばれています。

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川辺ダム発電所を見下ろします。流木などもここで処理されます。

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下流域には面白い突き出した岩がたくさん見られます。

youroukenn.jpg
そして家族への献上品をお買い求めです。

養老軒さんでは大福も美味しいのですが生どらやきや饅頭などもおススメです。
季節商品は午前中に行かないとすぐに売れ切れてしまいます。(時に長蛇の列・・)
献上品は家族の笑顔と円満な生活に欠かせない逸品であります。

「お父さん、また城に行ったら買ってきてね~!」
・・その一言を待っていました!(ガッツポーズ)
次なる城攻めの布石、先ずは家族の懐柔策から・・、ですネ(。-_-。)。

ぎふ清流ハーフマラソンを走ります!

高橋尚子杯ぎふ清流ハーフマラソンへの準備

今年二度目のハーフマラソンは地元の岐阜市を走ります。
今回で第8回目となるこの大会ですが、出場するのは初めて。
エントリー枠も半日で定員に達してしまうという、人気の大会です。

エントリー開始直後に気合で申し込みました。
一度走ってみたかったので無事にエントリーできたときは嬉しかったですね。
それと同時に、しっかり練習しないとな、という引き締まる思いにもなりました。

main2018_170924.jpg高橋尚子杯岐阜清流ハーフマラソン大会公式サイトより画像経由

2014年には国際陸上競技連盟(IAAF)シルバーラベルを取得、
2016年には日本のハーフマラソンで初めてゴールドラベルを獲得しました。

多くの方々に愛される岐阜を代表する大会になりましたね。
岐阜出身で大会長でもある高橋尚子さんが掲げる想いとして、
このレースを通じての社会貢献活動があります。

スポーツを通しての社会貢献、自分も賛同し、微力ながら協力できたらな、と思います。
んでもって、やはり地元の岐阜城を仰ぎ見ながらのランも楽しみです。
今回は記録にはこだわらず、「走る喜び」を抱いてゴールすることが目標です。

2018spr (5)
いつものランニング・コースがだんだん春めいてきました。

2018spr (1)
満開の桜を楽しみながらのジョギングはついつい高揚してしまいます。

2018spr (4)今年もまた会えました、いつもの周回コースが華やいでました。

プロフィール

 久太郎 (Q-tarou)

Author: 久太郎 (Q-tarou)
ようこそいらっしゃいました。
久太郎と申します。
「城跡が好き」
ただそれでけでブログを立ち上げている城好き若輩者です。
おかげさまで、開設以来、3年目を迎えることができました。

地元の岐阜県内美濃地方の城址を中心に自分なりの想いを込めてじっくりと巡ってまいります。たまに遠征なんかにも出かけます。

時に「ゆるく」時に「鋭く」五体と五感をフル回転。城址での様々な出会いと独自の感覚を大切にしてつづっていきたいと思います。

また城址付近のダムや棚田、名水といった気持ちを揺さぶられる箇所にも寄り道していきます・・。
趣味のマラソンも自分のペースで好きなように走ってます。

どうかご笑覧くださいませ。

春本番!城本番!?
ようやく乗り越えた繁忙期。
いざ、花見と意気込んでもすでに遅し?
いやいや、桜だけが花見とは限りません。
野に咲くタンポポ、田に咲くレンゲソウ、庭に咲いたチューリップ・・と場所場所で楽しめそうです。
散り行く桜もいいものです・・て、もう散り切ってますけどね・・。
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