美濃 馬串山砦 🏯「軍艦山」の異名をもつ岩山の砦

美濃 馬串山砦 (岐阜県美濃加茂市下米田今)

雲一つない気持ちのいい天気を指して、つい「城日和」と呼んでしまうものです。
前回、マラソン大会前日に山城へ登ってへとへとになった反省から、今回は丘城に近い山城をチョイスです。
はい?・・それでも反省?。・・してますよ(汗)!

・・ということで今回訪れたのはここ、馬串山砦(まぐしやまとりで)です。
馬串山は白山から可児加茂平野に突き出した半岩山の独立丘です。
飛騨川と木曽川が合流する地点で、戦略上、重要な位置にあるといえます。

magusiyama (2)馬串山はまるで座礁した軍艦のような山容。いかにも砦がありそうです。

magusiyama (5) magusiyama (6)
背後は切り立った岩となり、登攀はほぼ不可能。ボルダリングステージ級の崖です。

magusiyama (13) 西の麓からの登山道から登ります。

それほど標高もないので、5分ぐらいで山頂部に到達できます。
山の中腹部まで採石場となって破壊された様子ですが、徐々に郭らしき場所に入っていきます。
恐らく、城としての主郭部は残っていると思われます。

magusiyama (14) 頂上少し下の曲輪にある切岸。

山全体が岩山のせいか、土塁や堀切といった普請はできなかったのでしょう。
特に山頂部は平地を造成することさえ困難な様子です。
ほぼ天険に頼った縄張りになっています。

magusiyama01.jpg magusiyama (17) 
主郭と思われる見晴らしのきく平場には稲荷大明神が祀ってあります。

magusiyama (18) magusiyama (20)
主郭部からの可児・加茂平野方面の眺望(写真:左) と 中濃方面の山々(写真:右) も見渡せます。

magusiyama 02 「米田富士」こと、米田城もしっかり視野に入ります。

米田城と兼山城との中間地に位置した当城。
その立地場所のため争いの火種になってしまうことに・・。

馬串山は元々、米田城主・肥田玄蕃允忠政(直勝とも)の領内の砦であったのですが、兼山城の森長可が、その重要性に目をつけたのか替地を条件に引き渡しを要求したそうです。
その余りにも無茶な言いぶりに、要求を突っぱねた忠政でしたが、両者の間には険悪な溝ができてしまいました。

忠政は本能寺の変時、信濃・川中島から撤退する森長可に対して福島城主・木曽義昌・苗木城主・遠山友忠らと共謀し、討ち果たす段取りを企みますがあっけなく失敗。逆に兼山城に戻った長可に真っ先に攻められる運命になります。
ここに鬼武蔵と呼ばれる森武蔵守長可による怒涛の東濃平定戦が始まります。

無事に兼山城にたどり着いた長可は、本能寺で織田信長と共に横死した弟たち(蘭丸・坊丸・力丸)の葬儀を済ますと、その日の内に忠政の米田城を急襲してこれを攻め落とします。

当時馬串山砦を預かっていた忠政の一子・長寿丸は、父の大事を聞きつけ、馬串山全軍で、森勢の背後を切り崩し米田城への合流を果たしますが、城はすでに退去した後だったようです。
長寿丸は致命傷を負いながらも後を追いますが、無事に飛騨川を渡る父母を乗せた船を見届けた後、絶命したそうです。

・・なんとも涙を誘う場面です。
この伝説については、後日アップ予定の「美濃 米田城」にて詳しく取り上げたいと思っております。

magusiyama (11)馬串山の頂上にぶらさげてある標板。ご褒美は景色の良さですかね。

山頂からの眺めは特に素晴らしく低山ながら、周辺の様子が手に取るようにわかります。
改めてこの城(砦)の存在価値を実感できます。
森長可でなくてもここは押さえておきたい要地にあたりますね。

magusiyama (15)兼山城方面も抜群の眺望・・(画像左にきれてしまいました・・(T_T))。

magusiyama (19) 飛騨川対岸の牛ヶ鼻砦は眼下に見えます。

忠政らは加治田城に逃亡しますが、長可は空になった馬串山をいち早く占拠。
対岸の牛ヶ鼻砦(写真:上)の拠る加治田勢と対峙しますが、その牛ヶ鼻砦も森勢の猛攻により落城します。
勢いで、堂洞城に陣取った森勢は一気に加治田城にも攻め込みます。

もう、誰も彼を止めることはできません。
さすがは百戦錬磨の鬼武蔵森長可です。圧倒的な強さと統率力を発揮してますね。
肥田忠政はこの加治田城での合戦にて自害した、とも、戦後まもなく病死した、とも伝わりますが、定かではないようです。

magusiyama (24) 下山途中、冬支度中のコクワガタを見つけてしまいました!

こんな寒くなってきているのに・・いるんですね・・。
変わり者って・・。
・・他人とは思えません(´・(ェ)・)。

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プロフィール

 久太郎 (Q-tarou)

Author: 久太郎 (Q-tarou)
ようこそいらっしゃいました。
久太郎と申します。
「城跡が好き」
ただそれでけでブログを立ち上げている城好き若輩者です。
おかげさまで、開設以来、3年目を迎えることができました。

地元の岐阜県内美濃地方の城址を中心に自分なりの想いを込めてじっくりと巡ってまいります。たまに遠征なんかにも出かけます。

時に「ゆるく」時に「鋭く」五体と五感をフル回転。城址での様々な出会いと独自の感覚を大切にしてつづっていきたいと思います。

また城址付近のダムや棚田、名水といった気持ちを揺さぶられる箇所にも寄り道していきます・・。
趣味のマラソンも自分のペースで好きなように走ってます。

どうかご笑覧くださいませ。

24時間戦えますよ
今年のゴールデンウィークはなんとか2日のお休みが取れました!
一日は久しぶりに家族全員にて本格アスレチックとテニスで汗を流しました。
もう一日は弟クンと丹波地方へ城めぐりに行けました。
渋滞を避けるため前日の夜から出発し、現地では早朝から山城を立て続けで攻め登ります。
4つの山城と2つの平城の見学をして帰宅したのは深夜12時。
次の日はいたる所が2日分の筋肉痛・・。
24時間戦えますか?と聞かれたら・・。
城のためなら(なんとか)戦える久太郎でありました。
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