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鉈尾山城へ登ってみました

鉈尾山城(岐阜県美濃市曽代・古城山)<美濃市指定史跡>▲437m

「鉈一丁にて何千騎にても防ぎ申す」

・・とは『上有知旧事紀』に書かれた鉈尾山城の要害ぶりを表現した一文です。

なんとたいした自信でしょうか。えらく挑発的な態度ともとれます。
・・これは実際確かめに行ってみるしかありませんね(そうでなくとも登りますが・・)。

美濃市内から東北の古城山山頂部が城址です。
なんとなく城のある山というのは独特のオーラをまとっているものですがこの古城山も
そんな雰囲気のある無骨な山です。それにしても高い山です。

あの山登るのか・・えらそうだな・・(´・_・`)
というのが最初の印象でしたが、後述しますが実に歩きやすい山だったのです。

IMG_7466.jpg美濃市運動公園から見た鉈尾山城

美濃市運動公園の駐車場をお借りして登城します。
案内板には山頂へのルートとして、毛鹿洞からの南ルートと、弓道場横からの北ルートが
示されています。行きと帰りをそれぞれ通っていくのもいいかもしれません。
今回自分は行きを南尾根から登ってみました。

IMG_7468.jpg運動公園内の古城山遊歩道案内板

遊歩道は非常に整備されていて、とてもなだらか。営林署管理のため森林の手入れも
行き届いています。登山が苦にならない道のりです。これは以外でした。
40分ほどで最初の休憩所がありますが、もうほとんど山頂近くなのでそのまま行きます。
そして・・

おおーっ!(;゜0゜)来ましたー!
最初に現れる石塁(石垣)に超感動します。

IMG_7452.jpg
鉈尾山城大手石垣

IMG_7446.jpg
石垣角部は算木積っぽく見えます。

長年の経過で崩れてはいるものの、かえって古城感をかもしだす石垣です。
逆によくぞ残ってくれてたねーと称賛ものです。

IMG_7447.jpg IMG_7444.jpg
荒々しい野面積み?

そこから2段の曲輪を登り切ると頂上の本丸へ到着します。
東屋がありとても手入れがされています。いままで通ってきた細尾根道を思えば
意外なほど広々とした空間があります。

IMG_7459.jpg鉈尾山城本丸

頂上からの眺めも抜群です。眼下には駐車場に停めた車まで見えますし、かなたには岐阜城もみえます。

IMG_7455.jpg
本丸から美濃市街地方面を俯瞰、絶景です。

さて景色を見ながら汗がひいたところで作図をしながら城内調査といきます。
改めて思いますが南北に細長い尾根山頂を実に上手く活用した縄張りです。
西は急峻さを利用してそぎ落とし、東は腰曲輪を囲わせ備えています。

要は・・守り手は城への侵入口にあたる南北に集中していれば良さそうです。
なるほど・・東西には釣壁を用意しといて登りくる侵入者に倒木や岩石を浴びせれば
一網打尽!ということですかな?

IMG_7465.jpgよく見ると本丸東側下にも石垣が・・

真相はいざ知らず、鉈一丁あれば敵を撃退できる城、という表現は
この鉈尾山城の防御性を実にわかりやすく説明していると思いましたね。

戦国期の城主は佐藤氏で佐藤六左衛門秀方は織田信長の馬廻りとして様々な戦いに参加します。
佐藤氏は武儀郡一帯に5千貫の知行地があったといい、かなりの有力国人であったようです。
本能寺の変前には家督を継いだ織田信忠の与力としてつけられます。

IMG_7462.jpg佐藤氏城址の石碑

秀方は信忠所属の中では森長可(金山城)・斎藤新五郎(加治田城)らと共に東濃・中濃地方の
代表格としての地位にあったようで、着実に信頼と加増を得ていった様子が窺えます。

本能寺の変後は秀吉方につき、信孝側に味方した郡上郡の遠藤氏と対峙し、これを降します。
こうして事績をたどっていくとこの佐藤秀方、とても武勇誉れ高く、時世をみるにも機敏な印象です。

今回の訪城では鉈尾山城の切れ味の鋭さに感動しつつ、城主佐藤秀方の武将としての活躍を
垣間見た気がします。とても勉強になりました。


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プロフィール

 久太郎 (Q-tarou)

Author: 久太郎 (Q-tarou)
ようこそいらっしゃいました。
久太郎と申します。
「城跡が好き」
ただそれでけでブログを立ち上げている城好き若輩者です。
おかげさまで開設以来3年目を迎えることができました。

地元の岐阜県内美濃地方の城址を中心に自分なりの想いを込めてじっくりと巡ってまいります。たまに遠征なんかにも出かけます。

時に「ゆるく」時に「鋭く」五体と五感をフル回転。城址での様々な出会いと独自の感覚を大切にしてつづっていきたいと思います。

また城址付近のダムや棚田、名水といった気持ちを揺さぶられる箇所にも寄り道していきます・・。
趣味のマラソンも自分のペースで好きなように走ってます。

どうかご笑覧くださいませ。

対馬にプチ出国してきました。
7月7・8日と対馬国境マラソンに出場しました。
かつてないほどの災害になろうことを予測しなかったわけではありません。
災害に遭われた方々や関係者様方の気持ちを想えば不愉快な内容になってしまうことばかりかもしれません。
未だ復旧の道筋が見えない中でも、どうか希望を捨てず一日を積み重ねて行っていただきたい、と思い久太郎も復旧ボランティアに参加する意を決心いたしました。
何ができるかわかりませんが、少しでもお力になりたい、と思います。
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