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美濃 天狗ヶ城 🏯「城歩き」の気分で「山歩き」

美濃 天狗ヶ城 (岐阜県山県市葛原・天狗城)

紅葉にはまだちょっと早いようですが山歩きにはいいシーズンになってきました。
今回訪れたのは山県市の天狗ヶ城です。
「城」という名が付いていますが、城の伝承がある「山」と聞いていました。

ん~ん、だったらパス!・・、という訳には参りません。
「城」なのか、そうじゃないのか、実際に登ってみて納得して判断したい・・。
遠回りの人生を歩んでいると、こうなります・・。

なので今回は「城めぐり気分」で「山歩き紀行」ということになります。

tengu (2)
国道418号線、葛原の市井集落からのルートで登ってみます。
(バス停横の空きスペースには駐車しないようにしてください)

この「天狗ヶ城」、地元では「てんがじょう」と読むそうです。
道を尋ねた方々は皆々そう発音されていました。
たしかに「てんぐがじょう」より威風もあっていい呼び名ですね。

tengu (1)案内版によると天狗ヶ城までは2.8km、約1時間30分の時間を算出。

自分の場合、登りの山道をゆっくり歩くのに1km/30分を目安にしています。
もちろん小休憩や写真撮影時間等も入れてのゆったりとした時間枠です。
これがトレイルランニングだったりすると1km/8分あたりになるでしょうか。

tengu (22)
先ずは登り口の貴船神社を目指しますが・・、これがわかりずらい!

車でのお越しでしたら坂を登りきった奥の右側空き地に駐車できます。
地元の人に登り口を尋ねて、細い民家の間道を抜けていきます。
このあたり今一つ案内不足のような気がしますが、ま、秘境とはそんなもの。

tengu (3)
何はともあれ、やっと探し当てた貴船神社。第一関門クリアっす。

tengu (21)
ふと見ると、山裾に登山口標柱を発見、ここから登山道のようです。

この標柱まるで山肌の倒木模様に擬態しているようです。
「ここだよ、見つけてくれ。」そんなオーラを感じました。
「天狗ヶ城登山口」となんとか読み取れます。

tengu (4)
出会わないことを祈るばかりです。

tengu (5)
尾根に出るととても歩きやすい気持ちいい山道になります。

tengu (6) tengu (8)
山仕事で使われているのでしょう、踏み跡がしっかりと残っています。

所々に大木の倒木が行く手を遮りますが、とても見通しがいい森です。
鳥のさえずり、木々が風にそよぐ音、・・そして鳥獣が逃げていく音!
久し振りに味わいます。

tengu (7)
途中、可愛らしいお地蔵様にお会いします。ここでちょい休憩します。

お地蔵様は大正時代に置かれたもののようです。
峠道を介して山で隔てられた集落と集落を結ぶ道として利用されたのでしょう。
なんとなく語りかけたくなる、そんなお地蔵さんでした。

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さらに登って行くと天狗ヶ城方面と神崎方面に抜ける分岐点に到着します。

tengu (18)
松の木の根元に石の道標があることに気が付きます。

どれどれ(._.)、えーっと・・「右 神崎道」で・・。
「左 山道」?・・。
・・でしょうね!

tengu (9)
途中に景色が開ける鉄塔を通過します。

tengu (10)
さらに進むと、ちょっと城っぽいような自然地形もあったりします。
(奥の法面が切岸、手前の窪みが堀切、みたいなみたいな)

tengu (17) これなどほぼ土橋にしか見えない。

tengu (20)
山道の脇には所々に補強の石垣も見られます。

tengu (11)
そしていよいよ「手取岩」と呼ばれる巨石に到着。

地層のいたずらでしょうか、ミルフィーユのように見える岩。
登山道を立ち阻むかのように鎮座しています。
左側から回り込んでいくのですがまるで「城門」のような存在感がありますね。

tengu (12)
いよいよ近づいてきたようです。松宇土頂部方面と天狗ヶ城方面との分岐点です。

tengu (13)山頂部には見通しがよい広~い平地が広がっています。

長さは90メートルほどあり確かに一見すると城の曲輪のように見えてきます。
平地の部分が多少ならされているように感じるからです。
しかし一帯はやはり自然地形で城郭として手を加えられた形跡はありません。

tengu (14)設置されている説明版と哀れに朽ちた木柱。

砺波山の戦いで敗走し討ち死にした藤原長門守家次の残党ら平家落人が籠ったそうです。
天狗城に拠って決死の戦いをした結果この土地に土着したと言う伝承が残っています。
しかし越中からここまで逃れてくる点はなかなか理解できませんが・・。

tenngaz.jpg
とりあえず現況をお伝えしたいと作図してみました。

山頂一帯は確かに自然地形ですが「籠る」ことはできそうなスペースがあります。
西の尾根伝いををずっとずっと伝っていくと根尾方面に出ることも可能です。
麓の谷筋を通るよりも尾根を伝ったほうが安全かつ速いという点は注目できます。

山道側面を補強した石垣、踏み固められた尾根道、広々とした頂部・・。
伝説の天狗ヶ城はやはり「城」ではないと思われます。
が、ここにはかつての昔の人々の気配を感じることができる空間がありました。

tengu (16)
実はもう一つある「裏手取岩?」は天狗ヶ城の北尾根を下った窪みにあります。

手取岩を大手門に見立てられるのなら、こちらは搦手門といったところでしょうか?


Ⓢは麓の駐車場を示します。できれば付近の方に一声かけておくと良いと思います。
登城口である貴船神社までの道も教えて頂けると思います。
レ点は貴船神社を示します。
Ⓖが天狗ヶ城のある山頂部です。じっくりと登ることで山に浸り、昔の人々の生活に想いを寄せてみたいものです。

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美濃 徳永城 🏯城の伝承が伝わるが果たしてジャッジは・・

美濃 徳永城 (岐阜県山県市徳永)

「♫ハァ~テレビも無ェ、ラジオも無ェ、クルマもそれほど走って無ェ♪」・・。
幼い頃、吉幾三さんの『俺ら東京さ行ぐだ』を腹抱えながら笑って聴いたものです。
幼な心に「そこまで田舎なんかこの日本にないでしょう」と思ったものです。

思えばあれが自虐ソングの走りだったように思えます。

さて、今回訪れたのは山県市徳永地区に「城?」だと伝わる徳永城です。
田舎は田舎なのですが、澄み切った武儀川がとても美しい風情ある田舎です。
バスも一時間に一本くらいはやってきます(笑)。

さて、その徳永城ですが一部の地誌類にその伝承が載せられているのですが・・。
果たしてどんなものなのでしょう。
山城シーズン到来の小手調べとして登城してみました。

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なんともなだらかな山容にみえる徳永城の山。全く普通の山に見えます。

tokunag (2)
麓にある興禅寺の裏山山頂部が城だと教わりました。

興禅寺の東の民家を山に向かって抜けると砂防ダムがあります。
外部者はまず立ち入らない所なので住民の方にはこちらから挨拶します。
お城訪問に来た、と告げると「あぁ・・」というそっけない反応しかありません。

・・だ、大丈夫でしょうか?

ここから尾根沿いになだらかな道が延びています。
比高差も80メートル程度なので山頂まではそんなにかかりません。
途中にも特に城の遺構は見当たりません。

tokunag (6)
祠がある山頂平坦部に到着。

山頂部は楕円形で2段になっているようです。
しかし一段下の平坦部周囲は軟傾斜となっており、切岸も曖昧なものです。
ヤブ漕ぎ散策してみましたが周囲にもこれといった遺構が見当たりません。

「♪ハァ?~、虎口も無ェ、土塁も無ェ、切岸それほどかかって無ェ♫」
「♪堀切無ェ、もちろん無ェ、ここはホントに城なのか?♪」
大変失礼ながら吉幾三さんの替え歌唄いながら考え込んでしまいました。

tokunag (5)
軟傾斜になっている曲輪・・?

伝承がある以上、「城」だったかもしれませんが、「城」じゃない、かもしれません。
山頂部の平坦部のみでは判断のしようがありません。
しかも最低限の防御施設も見当たらないとなると厳しいものがあります。

北の尾根を降りていくと尾根中腹に広い平地が確認できます。
また、東斜面下には「秘め井戸」なる水源地も確認できます。
しかし、主郭部からは直接の連絡道はなく、距離が離れています。

こういった部分的な個所やちょっとした離れた平場を遺構としてしまうのは大変危険。
慎重であらねば、と思っています。・・かといって全く否定もできないと思います。
仮に城だったとしても全く防御的な機能がない連絡施設、まで留めたいもの。

ストイックに踏査すれば、山頂部の曖昧な削平地のみ、という事になりそうです。
図面も作図してみましたが連動性のないと思われる遺構は記載しませんでした。
手元の下書き図には参考遺構として記録するに留めています。

mtokunaga.jpg
徳永城山頂部の図面案内です。

徳永城のある位置は南足下に根尾谷から大桑城へと至る道を押さえています。
南には大桑城のある古城山があり、何らかの連絡施設があったかもしれません。
しかし、徳永城と大桑城、お互い直視できないので何だかそれも疑問です。

「伝承はあっても遺構は無い」、ここでは視覚的にそう判断することしかできません。


プロフィール

 久太郎 (Q-tarou)

Author: 久太郎 (Q-tarou)
ようこそいらっしゃいました。
   久太郎と申します。
   「城跡が好き」
ただそれでけでブログを立ち上げている城好き若輩者です。
皆様のおかげで開設以来5年目を迎えることができました。
(2016年4月6日開設)

地元の岐阜県内美濃地方の城址を中心に自分なりの想いを込めてじっくりと巡ってまいります。たまに遠征なんかにも出かけます。

時に「ゆるく」時に「鋭く」五体と五感をフル回転。城址での様々な出会いと独自の感覚を大切にしてつづっていきたいと思います。

また城址付近のダムや棚田、名水といった気持ちを揺さぶられる箇所にも寄り道していきます・・。
趣味のマラソンも自分のペースを大切にして走ってます。

どうかご笑覧くださいませ。

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