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美濃 大博士城 🏯静寂に包まれた隠れ家的な山塞

美濃 大博士城 (岐阜県中津川市蛭川柏ケ根大博士・城山)

「大博士城」、その名を一度耳にすれば、深く印象に残るネーミングです。
蛭川村の長閑な里山の奥地にひっそりとしている小城址です。
何度か訪問したのでちょっとご紹介してみたいと思います。

daihakase (12)
柏ヶ根の美しい石垣棚田もよい景観です。

柏ヶ根川にそって上流部へ向かって農道・林道を進んでいきます。
キャンプ場まで進むと私有地主張の石碑がありますので車は下の退避場に駐車しました。
(私有地を無断で通過することになりますので事前連絡が理想です。)

daihakase (1)
ここから先は私有地です、という石碑です。

城址の石碑ではありません!(残念!)
ここから先へは進入しないようにしてその手前から城山へ向かって歩きました。
・・といってもそちらも私有地であろうことに変わりないのですが・・。

daihakase (8)
正面の山が城山、進行方向から見て左側の山に向かいます。

無断通過に罪悪感や抵抗がある場合は城址背後の林道からも辿れますが・・
こちらは地形図とスケールの読み込み感覚が必要ですのでレベル高し、です。
辿るべき尾根を間違えるとさまようことになります。

daihakase (2)
城址背後の林道からの入口、といってもわかりずらいですけどね・・。

daihakase (6)
湿地帯や沢を越えて行きます。(長靴の威力は絶大)

登山道などというものは既に消滅しており、尾根直登に賭けます。
それほどの急勾配でないのが救いでしょうか。
‥本当にこの上に城址が存在するのか?半信半疑、期待と不安の登攀です。

daihakase (5)
主郭部に到着、張られたビニールテープは止山主張かもしれません。

主郭頂部はやや曖昧ですが平坦な曲輪が確認されます。
主郭より下部の腰曲輪になるほど削平が不明瞭となり自然地形に近くなっていくようです。
それでも空間的には曲輪として使用されたであろう感を受けます。

daihakase (4)
不明瞭ながら腰曲輪と切岸が確認できます。

daihakase (11)尾根背後を堀切で仕切っています。

daihakase (9)堀切の内側(主郭部側)には一部石積遺構が確認されます。

目立たない場所にあるだけに確認できた時は感動しますね!
切面に沿って垂直に積み上げられているのですがこれを「野面積」、と表現するには抵抗が・・。
おそらく土留め用の補強積、といった見方が適当でしょう。

daihakase (10)
狭い部分ですが、見方によっては迫力もあり、です。

daihakase (3)
石積と見られるものは主郭部南の竪堀状遺構の基部も見られます。

図面にて紹介したいと思います
スキャン_20180429

城は周辺を大きな山々で囲まれており、直接的に支配するような集落とも距離があります。
一種独特で隠れ家的な立地にあるのが特長です。
いざという時の村々の避難施設だったのか、築城由来に興味が湧いてきますね。

daihakase (13)遠目から見てもその位置が確認しずらいのも特徴です。

大博士城の城主として曽我幸慶が伝わっています。

いつの時代のどのような立場の人物なのかはよくわかっておりません。
蛭川村をはじめ恵那郡笠置山一帯には南北朝の親王伝説(尹良親王?)が伝わります。
その親王に供奉した者の中に曽我幸保の名があることも繋がりがあるのかもしれません。

そしてその城名の由来ともなった「大博士」、頭のいい指導者的人物がこの地にいたのでしょうか?
また飛鳥時代の律令制官職に大学博士(だいがくはかせ)の称号が見られ関係しているものか?
城主と伝わる曽我氏が飛鳥時代の蘇我氏から転じているのなら・・とも想像してしまいます。

城山は別名を「曽我城」とも呼ばれるようです。

daihakase (7)

静寂に包まれ、全体像をあらわにすることがない隠れ家的な城砦。
昨今ではアプリなどでお城ファンの間で少しだけ知られるようになりました。
・・でも今少しこのままそっとしてあげたい城址、そんな気持ちになった大博士城でした。
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プロフィール

 久太郎 (Q-tarou)

Author: 久太郎 (Q-tarou)
ようこそいらっしゃいました。
   久太郎と申します。
   「城跡が好き」
ただそれでけでブログを立ち上げている城好き若輩者です。
皆様のおかげで開設以来5年目を迎えることができました。
(2016年4月6日開設)

地元の岐阜県内美濃地方の城址を中心に自分なりの想いを込めてじっくりと巡ってまいります。たまに遠征なんかにも出かけます。

時に「ゆるく」時に「鋭く」五体と五感をフル回転。城址での様々な出会いと独自の感覚を大切にしてつづっていきたいと思います。

また城址付近のダムや棚田、名水といった気持ちを揺さぶられる箇所にも寄り道していきます・・。
趣味のマラソンも自分のペースを大切にして走ってます。

どうかご笑覧くださいませ。

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