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美濃 一柳城 🏯美濃の熊、一柳直末に改修された山城

美濃 一柳城(大洞城) (岐阜県関市富之保一柳・愛宕山)

一柳城(ひとつやなぎじょう)は大洞城とも呼ばれ、旧・武儀町の愛宕山山頂に築かれた山城です。
西を武儀倉川、東を津保川が流れ、二つの川が下流で合流し、三方を川に囲まれた地形にあります。
自分にとって10数年ぶりの登城になります。

oobora1 (1)南側から愛宕山を眺めると実に雄大な城山です。

oobora1 (2) ん?山頂付近まで林道がつけてあるようです。

以前には確認できなかったダート林道らしきものが・・。
・・嫌な予感がしますね・・。敢えて麓から登城してみますが・・。
遺構が完存していただけに、破壊されてないことを祈ります。

oobora1 (4) 城山の東の稲荷神社から登城していきます。

こちらの神社には2台分くらいの駐車スペースが登城口に用意されています。
神社への入口はわかりにくいのですが、八百屋スーパーさんの横道から入れます。
ここはやはり軽自動車が有利ですね。

oobora1 (27)新設された城址案内碑。正確にはこの山上が城址ですが(*´~`*)・・。

oobora1 (6)
一柳城の前身、大洞城についての説明版もありますね。

oobora1 (26)
山麓には居館跡と推定されている広大な削平地もあります。

伝・居館脇の谷山道を西へ登っていくと尾根に取り付くことができたのですが・・。
以前より道が荒れて、わかりにくくなっています。
まぁ、登っていけばいつかは、辿り着くのですが・・(いつものことですが)。

oobora1 (8) oobora1 (7)
林道工事終点地の南曲輪の様子(写真:左) と 麓周囲の景観(写真:右)

・・やっぱり・・。嫌な予感的中です。頂上南尾根一帯は林道工事に伴う造成がされていました。
かろうじて南の堀切と土橋は残されていましたが・・。
それにしてもこの中途半端な造成。・・どうするつもりなんでしょう?

oobora1 (22)櫓台周囲の荒めに組まれた石垣が見所です。

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隅に置かれた約1.5メートルの縦石にも注目です。

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本丸へ至る腰曲輪周辺も石垣で固められています。

oobora1 (19)隠れた箇所にも意外と大規模な石垣遺構が残っています。

一柳城は石垣遺構ばかりではなく、堀切や竪堀も多く用いられています。
ブッシュのため写真案内しづらいのが残念ですが、入念に配備されています。
実に造り込まれた山城だと感じました。

一柳城は郡上八幡城と加治田城(加茂郡)の中間地点にあり、とても重視されたようです。
美濃を攻略した織田信長は、郡上の遠藤慶隆に備えて、大洞城を一柳直末に命じて改修させます。
後、豊臣秀吉は郡上の遠藤慶隆を転封し、一柳城に稲葉貞通を入れます。

oobora1 (15) 祠がある本丸は一段高くなっています。

一柳直末は武勇に秀でていたことから「」の異名で呼ばれたそうです。
肥前の大名・龍造寺隆信の他にも「」と呼ばれた武将がいたんですね。
直末は伊豆守に叙任していたことから、「熊伊豆」とか呼ばれていたのかも?
(鬼の武蔵守・森長可=鬼武蔵のように・・)

信長死後は秀吉のもとで各地を転戦して武功を挙げ、秀吉の黄母衣衆となりました。
天正18年(1590年)、小田原征伐に参加した直末は、伊豆山中城攻めで間宮康俊の軍の銃弾に当たり戦死。
享年45歳でした。勇敢な戦い振りだったようです。

直末は豊臣秀吉にとても信頼されていた武将でもありました。
養子・豊臣秀次の宿老に抜擢されたほどからもよくわかります。
小田原の陣中で直末討死の報告を聞いた秀吉は「直末を失った悲しみで、関東を得る喜びも失われてしまった」と嘆き、3日間ほど口をきかなかったというエピソードもあります。

他にもあの黒田官兵衛孝高とは義兄弟だったようです。
直末の死後、妻と子女は黒田孝高(官兵衛・如水)に引き取られ、その年に生まれた男子は孝高の子・長政の幼名と同じである松寿丸(しょうじゅまる)と名付けられたそうで。

改めて一柳直末という武将の存在を見直しました。

oobora1 (16) oobora1 (17)
北の尾根鞍部には伊瀬集落と名倉集落を結ぶ昔の峠道が確認できます。

一瞬、大堀切かと思いましたが、集落間の峠道だとわかりました。
それぞれの集落に向かって古道が延びていました。
お地蔵さんが往来の安全を見守っているかのようです。

oobora1 (24) 食料倉庫の址?それとも抜け穴?(笑)

どうやら城内外には城の遺構の他にも、いろんな時代の生活の息吹が感じられるようです。
城ができる以前からの地域間の交流や生活風習、そんな永い時代を通したなかで、領主や領民の立場に思いを寄せることができれば、城にまつわる新しい発見やメッセージを感じ取れるかもしれませんね。

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プロフィール

 久太郎 (Q-tarou)

Author: 久太郎 (Q-tarou)
ようこそいらっしゃいました。
   久太郎と申します。
   「城跡が好き」
ただそれでけでブログを立ち上げている城好き若輩者です。
皆様のおかげで開設以来5年目を迎えることができました。
(2016年4月6日開設)

地元の岐阜県内美濃地方の城址を中心に自分なりの想いを込めてじっくりと巡ってまいります。たまに遠征なんかにも出かけます。

時に「ゆるく」時に「鋭く」五体と五感をフル回転。城址での様々な出会いと独自の感覚を大切にしてつづっていきたいと思います。

また城址付近のダムや棚田、名水といった気持ちを揺さぶられる箇所にも寄り道していきます・・。
趣味のマラソンも自分のペースを大切にして走ってます。

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