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伊賀 名張城 🏯名張藤堂家の陣屋として姿を残す

伊賀 名張陣屋(名張城) (三重県名張市丸之内) 〈県指定文化財〉

名張城は天正13年(1585)伊賀上野城に移封された筒井定次の重臣・松倉勝重が城郭を構えた城です。
勝重の子・松倉重政(後の肥前・島原城主)の縄張りで築いたとされます。
まぁ、親子二代による築城、といってもいいかもしれません。

ところで、松倉重政、といえばピーンとくるのは・・。
キリシタン弾圧や島原城築城をはじめ数々の過役を課した圧政により 「島原の乱」を引き起こした領主です。
それはまだ先の話ですが・・。

さて、当初は名張城の名残りを目当てに城友さんと訪問したのですが・・。
名張陣屋の上に建てられたという名張城の痕跡はほぼ皆無。
城址石碑さえありません。(←これがないとは・・泣!)

nabari (1)名張陣屋として生まれ変わりました。見学していきます。

さすがに名張陣屋の碑はありますので(当たり前!)これをもって名張城を兼ねた見学とします。
しかし、この屋敷内の見学が実に素晴らしく、価値のあるものでした。
やはり現地に行く、というのは予想外の発見があるものです。

nabari (3) nabari (4)
藩主の過ごした部屋や茶室など、屋敷内見学はとても見応えがあります。

nabari (5) nabari (6)
藤堂家に伝わる数々の貴重な文化財も展示してあります。

ここで思わず足を止めたのは、名張城に関する発掘成果のコーナーでした。

nabari (8) nabari (7)
名張城の石垣や堀の一部が発掘によって出現したそうです。

nabari (9) 
発掘調査で出土した、松倉氏時代の名張城の軒丸瓦の一部。

nabari(13).jpg
藤堂家の家紋と言えば「藤堂蔦」ですが、名張藤堂家は「桔梗紋」なんです。

ほんのわずかな遺物の断片ですが名張城を偲ぶことができました。
石垣や堀址・・、できればこちらも見てみたかったものです。

nabari (2) 明るい感じの枯山水の庭園が素晴らしかったです。

武家造り特有の無骨さや幽玄的な雰囲気ではなく、親しみのある庭園。
視界的にも小さくコンパクトにまとめられ、遊び心を感じます。
城友さんと思わず着座し、しばし味わいながらの鑑賞タイム。

nabari (10)入口から入ってすぐの屋敷。本来の門から見て一番奥にあたる部分です。

nabari (11) 屋敷の裏に回ってみます。何の址でしょうか?

nabari (12) こちらが本来の大手にあたる太鼓門。

まるで城門のような立派な長屋門です。
神社の参道に城門があるなんて・・、ちょっと珍しい光景ではないでしょうか。
名張藤堂家の始祖、高吉を祀る寿栄神社へと続きます。

ここで・・、名張藤堂家の初代、藤堂高吉のちょっと数奇な運命を追っていきますと・・。

織田信長の重臣丹羽長秀の三男で、幼名を仙丸と称しました。
羽柴秀吉は長秀と縁を結ぼうとして、仙丸を秀吉の異父弟・羽柴秀長の養子にもらいうけます。
③しかし、秀長の嗣子には甥にあたる秀俊を据えたため、今度は家来であった藤堂高虎の養子となることに。
(↑もちろん、秀吉の意思であって、後継ぎを仙丸に、と決めていた秀長は秀吉に猛反発したそうです。)
 ここで名を藤堂高吉と改めます。
④ところが、藤堂高虎には実子の高次が生まれたため、高吉は高虎に仕える身となるのです。
⑤伊予・今治城の城代とされ、周辺の所領の開発に勤しんでいるところを、高次の命により伊賀名張に移封されます。

高虎は高吉を疎んじて参勤交代に同伴しなかったといいます。
また、名張への移封も高吉に対する冷遇の一環であったといわれています。
名張藤堂家の初代となったものの、高吉はあちこちと翻弄され続けた人生でした。

名張川の治水や城下町の発展に努めた高吉は地元では現在でも名君と慕われています。
享年92歳という長寿。
高吉は名張の地でやっと落ち着いた生活を手に入れることができたのではないでしょうか。

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プロフィール

 久太郎 (Q-tarou)

Author: 久太郎 (Q-tarou)
ようこそいらっしゃいました。
   久太郎と申します。
   「城跡が好き」
ただそれでけでブログを立ち上げている城好き若輩者です。
皆様のおかげで開設以来5年目を迎えることができました。
(2016年4月6日開設)

地元の岐阜県内美濃地方の城址を中心に自分なりの想いを込めてじっくりと巡ってまいります。たまに遠征なんかにも出かけます。

時に「ゆるく」時に「鋭く」五体と五感をフル回転。城址での様々な出会いと独自の感覚を大切にしてつづっていきたいと思います。

また城址付近のダムや棚田、名水といった気持ちを揺さぶられる箇所にも寄り道していきます・・。
趣味のマラソンも自分のペースを大切にして走ってます。

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