紀伊 長島城 🏯紀伊長島湾を見下ろす高台の城

紀伊 長島城 (三重県北牟婁郡紀北町紀伊長島区長島・城腰山) <町指定史跡>

三重県南部から和歌山県にかけての城めぐりもいよいよシメです。
沿岸沿いの山城が多かったせいか、すっかり海と山のコラボに魅せられました。
山国育ちの自分にとっては、どの景色も新鮮に映ります。

湾内の港の生活感ある風景には、特に惹かれるものがありました。
どの城も集落と港、そして人や船の往来を監視・守備する絶好の位置にあります。
今回の〆城、紀伊長島城もそんな城の一つです。

kiinagasima (38)長島湾・江ノ浦漁港より紀伊長島城を見上げます。

複数の登山道がありますが、主に二つ。
1つは、長楽寺の脇から長島公園を経由していく道。
2つは、長島神社から愛宕神社を経由していく道。

1つめルートは城址案内石碑や湾内を見下ろす風景が楽しめます。
2つめルートは神社の雰囲気が楽しめます。
自分は行きと帰りで両方を通ってみました。・・ちょっと紹介します。

kiinagasima (31) 長楽寺は城主の居館があった場所です。

長楽寺ルートには解説石板がありますので要チェックです。

kiinagasima (33)山門脇にあるしっかり彫られた解説石板がいいです。

kiinagasima (2) 長島神社ルートも霊験さが漂い神秘的。

kiinagasima (3)
御神木からパワーを頂けますよ。

kiinagasima (30)長島漁港一帯の素晴らしい景色が望めます。


さて、いきなりですが、頂上です(笑)。

kiinagasima (11) 城腰山頂上プレート。

kiinagasima (25) kiinagasima (7)
山頂部の主郭の段と切岸の様子。

kiinagasima (14)海に向かって立つ城址石碑。いいです。

kiinagasima (16)書かれてある内容は長楽寺門前の碑文と同じでした。

kiinagasima (8)主郭から見た東尾根に続く土橋と堀切ですが・・。

ちょっと、ちょっと!整備のための枝掃いはありがたいとして・・。
堀底に間伐材を捨てるとは、どういうことでしょう?
これはタブーではありませんか?アンチです、残念です・・。

kiinagasima (21)西尾根を大きく遮断している堀切です。

kiinagasima (24)主郭周囲には畝状竪堀が見られます。

複数の竪堀が連続して並んでいる様は、とても見応えがあります。
傾斜の緩い山頂周囲を効果的に防御できています。

紀伊長島城は最初、北畠氏築城し、家臣・加藤甚左衛門を城主として派遣したといいいます。

天正3年(1575年)織田信雄に仕えていた加藤甚五郎が城主となります。
信雄は新宮の堀内氏善を征伐するよう、加藤甚五郎・奥村氏に命じます。
しかし、奥村氏が堀内氏に寝返った為に敗れ甚五郎は長島城に退却。
奥村氏は長島城に火を放ち、それが城に及んで甚五郎は城腰山麓で自刃しました。

kiinagasima (27)堀内氏に敗れ自刃に至った甚五郎一族の墓と伝わります。

甚五郎の墓は城の東尾根を下った中腹部の平地にあります。
五輪さん」と呼ばれているそうで、立派な五輪塔です。
町指定史跡にもなっていおり、大切にされています。


さて、こうして東紀伊の海沿いの山城に登りますと、気付くことがあります。

それは現代においても城が緊急時の高台避難所となる、という事実。

kiinagasima (36) 仏光寺山門より。

紀伊長島城の城下の仏光寺というお寺があります。
このお寺には江戸時代、2度にわたって押し寄せた津波による流死者を弔った供養塔があります。
宝永地震の津波は長島浦の人口の約20%の人が犠牲になったという凄まじいものでした。

kiinagasima (35)津波流死塔と説明書きがあります。

自然災害は避けられないものですが、それさえも乗り越えてきたこの町の人々の物語です。
この教訓を後の時代にも伝えていって欲しいものです。・・いや、伝えなければいけません。
そして、万が一の時はこの城腰山が身を守るための高台になるという、大切な場所にもなるのです。



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Author: 久太郎 (Q-tarou)
ようこそいらっしゃいました。
久太郎と申します。
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おかげさまで、昨年4月6日に開設して以来、一年を迎えることができました。

地元の岐阜県内美濃地方の城址を中心に自分なりの想いを込めてじっくりと巡ってまいります。たまに遠征なんかにも出かけます。

時に「ゆるく」時に「鋭く」五体と五感をフル回転。城址での様々な出会いと独自の感覚を大切にしてつづっていきたいと思います。

また城址付近のダムや棚田、名水といった気持ちを揺さぶられる箇所にも寄り道していきます・・。
趣味のマラソンも自分のペースで好きなように走ってます。

どうかご笑覧くださいませ。

僕には城がある?
朝夕がひんやりとしてまいりましたね。
3人の息子のバスケットボールクラブ活動をずっと応援してきましたが、この夏に三男が中学生としての活動を終えて以来、なんとなく物足りない週末を送っております。
あなたには「城とマラソンもあるじゃない」と言われればそうなんですが、試合の合間合間にその会場近くの城を訪ねるのが本当に楽しみでした。
・・と思っていたら高校生の次男の試合もぼちぼちあるようですので、今後はそちらにも足を運べそうです。
「えっ!?来なくていい?」
・・まぁ、そういうお年頃でしたね。(そりゃそうだわな)
城もあればマラソンもある!・・でもこれからも陰で応援していきます。
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