木曽 奈良井城 🏯中山道を押さえた奈良井氏の居城

木曽 奈良井城 (長野県塩尻市楢川奈良井・下城)

安曇野ハーフマラソン大会に参加すべく木曽山中を北上します。
今回は以前から気になっていた奈良井城に寄りました。
大会前日、ということもあり城とダム、二兎を追う全開モード発令です。

narai (20)道の駅奈良井木曽の大橋の駐車場を利用させていただきます。
(無料、但し早いもの勝ち)

美しいアーチを描く総檜造りの太鼓橋は、橋脚を持たない橋としては日本有数の大きさ。
シンボルチックな奈良井宿を代表する目を見張る景観です。
自分は城やダムも好きなんですが、「橋」も好きな変わり者だと思うのです。

narai (30)大渡橋付近から奈良井川越しに城を確認します。

背後に高い山々があるため城の位置がわかりづらいようです。
「ようこそ、奈良井へ」という大看板が見える山が城山です。

narai (21)
横水の水場脇から入っていきます。

narai (22)
カツ沢沿いに登って行くコースです。目立ちませんが、案内標識もあります。

narai (15)
6月ですね、アヤメの花に迎えられての入城に心トキメキます。

narai (14)どうやら堀底を登ってきたことがここで判明します。

narai (10)
幅の広い横堀がめぐっていますね、感動!(草も刈られてるわぁー)

narai (25)
古そうな手書きの木製立て看板もあれば・・。(もしかしてこれもヒノキ作り?)

narai (11)立派な標柱も立てられていました。(完璧です)

城主として奈良井義高が伝わっています。
近年の新文書からは奈良井治部少輔家光の名も見られます。
(参考書籍:「武田信玄と松本平」 2008年 笹本 正治著 一草舎)

narai (28)城の背後から見た主郭部。堀が大きいことがよくわかります。

narai (27)

本丸は単郭の円形状をなしています。
周囲をそぎ落として切岸をしっかりつけてあります。
郭内はやや緩やかな傾斜があるようです。

narai (26) 西側。
narai (6) 竪堀。

主郭の北~西側の堀は特に幅があり深みもあります。
そしてその規模のまま竪堀となり、奈良井集落へと続いています。
これは非常に見応えあります。

奈良井氏の出自はよくわかっていません。
木曽義在の次男、または木曽家信系の末裔、とする木曽氏の支族とする説。
洗馬の領主、三村氏の出自で三村一族に近いとする説。

主に上記2つの説が定説ですが・・。
木曽氏が鳥居峠を越えて、このような城郭を築いた、とする記録も伝承もありません。
三村氏側にも同じように奈良井氏との直接関係を伝える伝承もありません。

奈良井氏は木曽、三村両氏の狭間で、両者と関係をもちながら
領国支配を維持した独自の地方土豪だったのかもしれません。
・・奈良井城のこの巨大な堀、双方の勢力に備えたことを示す証ではないでしょうか・・。

narai (7)
奈良井城の大手曲輪群の様子。桝形発展途上の遺構がみられます。

現在は木々が生い茂り、集落の様子は直視できませんが
往時は直下の奈良井集落と木曽街道をはるか遠くまで見渡せたはずです。
往来する物流や通行人のチェック、及び、それによる通行税のあがりも期待できそうです。

narai (17)大宝寺の裏、上城の麓にある城主・奈良井義高公の墓。

城の位置は完全に街道を掌握しており在地領主としてもふさわしい規模です。
カツ沢という自然地形を利用し、木曽氏、三村氏、あるいは本山氏の動きに備えた構え。
「奈良井の集落を守る」、そんな意気込みが伝わってきた奈良井城でした。

ブログで自前縄張り図を公表するのは大変お恥ずかしいのですが・・。
今回、地元の方に、※奈良井上城の存在も教えていただきましたので、図示しておきます。

※上城はカツ沢を挟んだ下城からみて南西部の台地上にありました。
  下城と連係していた、と伝えられる部分です。
  現在は耕作地となりこれといった遺構はないようです。
  唯、西側にやはり下城に見られるような同規模の大堀切(竪堀)が確認できました。
  なお、現在、上城は個人所有の土地として立ち入りは禁止されていますので見学はできません。
  自分は義高公の墓の裏から曲輪のラインを地形図と目測で読み測り図面におとしております。

ksnrij.jpg

narai (1)奈良井宿の街並み景観です。

城郭探検もひと段落。小腹が空きました。
なんか、そばか、五平餅でも食べたいなぁ~、・・あれ?まだお店が開いてないやん・・。(泣く)
手元の時計、まだ9時前でした・・。とほほ・・(T_T)



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城とマラソンとダム♪

@Y吉さんへ
コメントありがとうございました。
「城とダムとマラソン」、「部屋とYシャツと私」みたいな、絶妙なトライアングル、
最高に楽しい安曇野紀行でしたね。

橋もダムも城も地域地域に根差したご先祖様方の苦労と英知の塊です。
Y吉さんが最近ダムカードをゲットしにダムへ足を運んだ、という話を聞くと
自分も嬉しく思います(笑)。

またマラソン大会で近くにダムがあったら是非ご一緒しましょう!

奈良井城、もっと有名になってもいい城址

@らんまるさん
コメントありがとうございました!
そうですね、奈良井城に来てまずびっくりしたのは草刈りがなされ、とても見学しやすいように配慮してあったことです。遺構が大変観察しやすかったです。
感動しました!

地元のおじちゃんたちも城についてお尋ねしたところ、気さくにいろいろな話をしていただきました。縄張り図は本来公開しないのですが、おじちゃんたちに
「出来たら見せてくれよな!」と頼まれたので・・。(見てくれるのかなぁ??)

マラソン前に山城に登るのは当日に影響してしまうので1つか2つにしているのですが・・ついつい・・。(この後、夕方の田沢城がきつかった・・)

楡沢山城・・?、1700m級!?、ア、アンビリバボーですね!。
天空の城、いくつかあれど、その山城が真の天空の城ですね。
ラスボスに相応しい城じゃないですか!

木曽の城郭、奥が深いですね~、ご教示ありがとうございました!
いつもコメントいただき本当に光栄です。(内容がお恥ずかしいのに・・)

構造物が好きですねえ。
恵那峡ハーフの行きの電車でも橋の話してたもんねえ。

墓に行きそびれて・・

懐かしい。地元の方の手入れが行き届いた名所ですね。
木曽地方の山城はどこも険しい場所にあって、しかもまばらに点在・・(笑)

この辺だと妙義山城がイチ押しかしら。最近墓地の造成で大手口の慈眼堂付近の横堀が破壊されてしまい、残念な事になってしまいました。
あと、標高日本一と推定される楡沢山城(にれさわやまじょう 1754m)も近くにあります。ここは「木曽義仲の隠れ城」と呼ばれる伝説の城ですが、いつか小生が戦う運命にあるラスボスでございます・・(汗)

安曇野ハーフマラソンお疲れ様でした。あの周辺にも中ボスが沢山潜んでおります。是非お出かけください(笑)
プロフィール

 久太郎 (Q-tarou)

Author: 久太郎 (Q-tarou)
ようこそいらっしゃいました。
久太郎と申します。
「城跡が好き」
ただそれでけでブログを立ち上げている城好き若輩者です。
おかげさまで、昨年4月6日に開設して以来、一年を迎えることができました。

地元の岐阜県内美濃地方の城址を中心に自分なりの想いを込めてじっくりと巡ってまいります。たまに遠征なんかにも出かけます。

時に「ゆるく」時に「鋭く」五体と五感をフル回転。城址での様々な出会いと独自の感覚を大切にしてつづっていきたいと思います。

また城址付近のダムや棚田、名水といった気持ちを揺さぶられる箇所にも寄り道していきます・・。
趣味のマラソンも自分のペースで好きなように走ってます。

どうかご笑覧くださいませ。

「晩秋」
「秋」、というと皆さんはまず最初に何を連想するのでしょう?
四季がうつろいゆく様子が最も目と肌で感じることができる季節なのではないでしょうか?
今年の秋は久太郎にとっては一段と物悲しい季節になりました。
しかし、その思いが故にまた大切なことを感じる季節にもなりそうです。
でもなんだか秋の歌っていいですよね~。
以前なら、男闘呼組さん達の「秋」を熱唱していたものですが(古いですな)、あ、ナンノちゃんの「秋からもそばにいて」もいいかも?
(それも古いよ(#^ω^))
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