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対馬 金石城 🏯宗家繁栄のシンボル

対馬 金石城 (長崎県対馬市厳原町今屋敷) <国指定史跡>
国境の島・対馬の城郭めぐり その①  

対馬厳原港から最も近く、徒歩10分もあれば到着するのが金石城です。
ここ厳原は7世紀から対馬国の国府が置かれ行政・文化の中心地でした。
当時は「府中」、と呼ばれ、「厳原」、と改称されるのは明治維新後のことです。

tusimakanaisi (2)当日は公園整備工事の真っ最中で絵的にちょっと残念ですが。

まず正面、目に飛び込んでくるのがこの櫓門です。
地元では「大手門」、とも呼ばれていますが、同じモノを指すようです。
現在の櫓門は、厳原町が復元したもので、1990(平成2)年11月に完成しました。

tusimakanaisi (3)
城内側から見るとこんな感じです。

天守閣が建てられなかった分、豪壮な構えの立派な門です。
外交・文化使節団 『朝鮮通信使』 を迎え入れ、
また大陸との貿易、文化交流の受け入れ窓口として相応しいシンボルです。

金石城は享禄元年(1528年) 宗将盛 によって「金石館」として築かれました。
対馬島主・宗将盛は池の屋形を築いて居所としていましたが、一族の謀叛により池の屋形は焼失。
この乱の後に将盛が新たに築いたのが金石城の前身である金石屋形でした。

その後代々宗氏の居城であったが、宗義智 のとき、豊臣秀吉による朝鮮の役が勃発。
金石城の北に聳える清水山に清水山城が築かれ、金石城もまた近世城館として改修されます。

tusimakanaisi (4)
・・あまり真横から見ない方がいいと思います(-_-;)。

tusimakanaisi (1)

tusimakanaisi (9)
櫓門両脇の石垣の様子。

積み直しが見受けられるにせよ、大小様々な大きさの石を横目地に積み上げています。
本土ではあまりお目にかかれない対馬独特の石積法のように見受けられます。
朝鮮式山城にみられる垂直に近い積み上げ方に影響を受けているよう。

櫓門からさらに北へ進み庭園に向かいます。

旧金石城庭園 <国指定名勝>

tusimakanaisi (5)整備された美しい旧金石城庭園。

金石城の庭園は長年土砂に埋もれた状態でしたが、近年の発掘調査で生まれ変わりました。
発掘調査により明確となった意匠・構造上の特質を踏まえ、修復及び整備工事が行われました。
誰もいない庭園を心静かに見据えるのは味わい難い贅沢でした。
(入場料として300円が必要です)

kanetei.jpg
池は「心」の字を示しているようです。

庭園を回遊した後、金石城の搦手門跡へとつながります。

tusimakanaisi (10)
古い複数の絵図には「銅門(あかがねもん)」と記されているようです。

tusimakanaisi (11)ここにも櫓門があったのでしょうか?

搦手門跡からは歴代対馬藩主が眠る宗家菩提寺、万松院へと続きます。
時間の関係上、今回見学はパスしてしまいましたが、少し雰囲気だけ・・。
(城見学に特化するとこういうスケジュールになります・・)

万松院 <国指定史跡>

tusimakanaisi (12)
本堂には朝鮮国王から贈られた三具足や徳川歴代将軍の位牌がおかれています。

tusimakanaisi (7)万松院、本堂脇の「百雁木」と呼ばれる石段。

この石段上を上ると、歴代藩主の墓所へと向かいます。
並び立つ石灯籠と石段に風情を感じますが、両脇に延びる竪石垣もなかなかです。
神聖な空間へとつながっている様子が伝わってきました。

宗氏の対馬における格式の高さを偲ぶことができた金石城でした。





あと・・ちょいと寄り道してきました。

対馬藩お舟江跡 <県指定史跡>

funee (1)静かな川面に突き出した突堤は情緒溢れる景観です。

厳原港の南側に今も当時の姿そのままを残す貴重な遺構です。
ここは対馬藩の船着き場跡で久田川河口にあたる場所。
1663年の造成から残る、ほぼ原型のままの石積みの姿は壮観でした。

funee (2)
こういった遺構を実際に目にしたのは初めてでしたので、とても感動・興奮しました。

自分は石垣が城以外に、こういった入江のドックとして使用されてきたことに驚きました。
新発見はとても旅情豊かで、当時の景色が甦るような素晴らしい名所だと感じました。
いつまでも大切にして後世に残していって欲しい、と強く感じます。

funee (3)対馬ならではの独特な景観に引き込まれます。(*´~`*)

tusimakanaisi (8)
次回は金石城の北に聳える清水山城散策をお伝えしたいと思います。


対馬藩お舟江跡が見学できる位置です。
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非公開コメント

しんこうさん、コメントいただきありがとうございます!

しかし、暑いですね!私の住んでいる街はこのほど列島第一位の不名誉な記録をたたき出してしまいました!トースターで焼かれているような感じで、地球規模の異常な気象に不気味な予感を感じる今日この頃です。

さて、清水山城ですが、しんこうさんの仰る通り、なんとなく岩村城に似ている場面もありましたね。
どの郭からも厳原港を見下ろす素晴らしいロケーションが楽しめて、石垣も
あらゆる手法で組まれているから、とても面白かったです。

他にも竪登り石垣があったり、倭城の雰囲気が感じられました。
らんまるさんからは「そのまま倭城の調査へ・・」などというコメントをいただきました。(笑) ・・行きたいですけどね~。

大村市の玖島城を確認させていただきましたが、船留まり「お舟蔵」があるんですね。長崎空港から近いので、その時は一番に行ってみたいです。ありがとうございます。

しんこうさんも熱中症対策などして、この暑い夏を乗り切り、楽しみましょう!

No title

久太郎さん

こんにちは、毎日暑いですねぇ。岐阜県は大変な暑さだと、ニュースで再三報道されていますね。学生時代や会社の転勤などで長崎以外の町で住むことも多いのですが、ほとんど海岸部で内陸部に住んだことはなく、相当暑いのでしょう。

金石城と清水山城、興味深く拝見させて頂きました。
どの写真もいい写真ですねぇ。

清水山城は、港を見下ろすいい場所に築城されていますね。石積も相当数残っているようで、見応えがありますね。石の積み方も様々で面白いです。
「本丸南東虎口の内石垣」ですが、確かに感激ものの、素晴らしい石垣ですね。この石垣ちょっとだけ岩村城の長局埋門を思い出しました。規模も積み方も違うんですが。斜面を登って、食い違いになっているところとか。なんとなくですけどね。

船を係留する船溜まりも見どころですね。長崎県・大村市にある玖島城にも船溜まりがあって、ここは、「お船蔵」と呼ばれています。今は無いのですが、木造の屋根が付いていて、屋根の柱の礎石があったりして。新鮮でしたね。
でも、金石城の船溜まりのほうが規模が大きいようです。

写真拝見して、改めて、対馬に行きたいなぁと思った次第です。
いつ行けるかなぁ(^_^;
プロフィール

 久太郎 (Q-tarou)

Author: 久太郎 (Q-tarou)
ようこそいらっしゃいました。
久太郎と申します。
「城跡が好き」
ただそれでけでブログを立ち上げている城好き若輩者です。
おかげさまで開設以来3年目を迎えることができました。

地元の岐阜県内美濃地方の城址を中心に自分なりの想いを込めてじっくりと巡ってまいります。たまに遠征なんかにも出かけます。

時に「ゆるく」時に「鋭く」五体と五感をフル回転。城址での様々な出会いと独自の感覚を大切にしてつづっていきたいと思います。

また城址付近のダムや棚田、名水といった気持ちを揺さぶられる箇所にも寄り道していきます・・。
趣味のマラソンも自分のペースで好きなように走ってます。

どうかご笑覧くださいませ。

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