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入鹿池 入鹿六人衆の功績と入鹿切れの苦難を乗り越えて

入鹿池 (愛知県犬山市池野地区) 
形式:アースダム(土堰堤)

2018年奥方と巡る夏休みダムめぐり紀行 その② 

お盆が過ぎ、一時的に涼しくなったのを「残暑」と呼ぶにはあまりにも甘い考えでありまして。
ツイン並走台風、局地的大雨、ぶり返す猛暑・・。未だ酷暑の中の日本列島です。

そんな中でも確実に秋の気配を感じる信号を感じます。
気の早いツクツクボウシ、空高い夕暮れ、静寂に響く虫の音、・・・。
そしてダム湖に揺れるススキの穂先よ・・

ということで奥方と休みを合わせて自宅からほど近い入鹿池へと行ってきました。
今年からダムカードが配布されるようになったと聞き及んだからです。
土・日の配布がない、といことで平日にいかないといけないようです。

iruka (5)農業用の人工ため池としては国内有数の規模を誇る入鹿池。
(で、でも、今日は水、少ないな・・(´・_・`))

この場合、先にダムカードを貰いに行くのが賢きか。
iruka (1)
明治村の一部かと錯覚するほどの近代風建物です。

こちら入鹿用水土地改良区事務所でダムカードがいただけます。
配布時間は平日の午前9時~午後4時(土・日・祝、年末年始は配布していません)
配布時に受付にて簡単な記帳をします。これでOK!

航空写真図柄のカードですo(^▽^)o。
itukalado.jpg

iruka (2)入鹿池の集水区域は北尾張平野広くを潤しています。

寛永5年(1628年)、後に「入鹿六人衆」と称される6人の発起人たちによるアイデアでした。
諸流が流れ込む谷間で1つにまとまり、五条川となって南に流れる「銚子の口」と呼ばれる所に着目。
尾張藩に開発届を出し、認可されました。
(当時の犬山藩主・成瀬正虎は尾張藩の付家老でもありました)

iruka (6)
当地には元々入鹿村がありましたが住民を移住させ着工、寛永10年(1633年)に完成しました。

尾張藩は入鹿村の村民に対し、家長(間口)一間につき金一両を払い、転居を促します。
立ち退き先として、まだ開発されていない荒地や、池の畔が充てられました。

また、尾張藩は新田開発を促すため、「給人自分起新田」という制度を認めました。
給人(支給された土地を耕す人)は、土地を開発すれば、その土地の所有を認めるというもの。
但し、開発願を出した後2年以内に開発の端緒を開かなければ、その土地は没収されます。
そしてその後は二度と許可されない、という厳しい掟でもありました。

堤の上をいろいろ散策してみます。
iruka (7)

「棚築(たなずき)工法」と呼ばれる寛永期の技術が伝えられています。
当時の堤防造り名人、河内国から派遣された甚九郎が用いた工法です。
詳しくはダムカードの裏面を見てのお楽しみです。

百間堤(ひゃっけんづつみ)というそうです。甚九郎の功績を称え「河内屋堤」とも呼ばれます。
iruka (8)
真新しい、かんがい施設遺産記念碑。

完成より235年、それまで一度も大きな災害を起こさなかった入鹿池でしたが、
明治元年(慶応4年、1868年)の大雨で百間堤が決壊します。
入鹿池一杯に貯まった水は濁流となり下流の村々を襲い、多大な被害を出しました。

これが「入鹿切れ」と呼ばれる、悪夢の災害です。
被害については死者は1000人近くで、負傷者も1500人にのぼりました。
建物への被害 は甚大で流失家屋で1000戸、浸水家屋12000戸に及びました。

iruka (4)入鹿池の防災ダム事業計画は1991年(平成3年)工事が完了しました。
(この場所は入鹿用水土地改良区事務所のすぐ北です)

iruka (10)

iruka (12)
自由越流式の洪水吐。水がなければ洪水吐の中を歩いて見学もできます。

iruka (11)
明治時代風のデザインを取り入れたという取水塔がなかなかいいです。

散策後は見晴茶屋さんで五平餅とソフトクリームをご馳走になりました。
iruka (3)

店長のおじいちゃんから、いろいろ入鹿池の昔話を教えていただきました。
若い頃の苦労話から人生論まで(笑)・・。ためになって楽しかったです。
客が奥方と2人しかいなかったので格好の話し相手といったところかな・・。ハハ・・。

iruka (9)

池畔には博物館明治村がありますし、池ではボートでワカサギ釣りも楽しめる観光地です。
ブラックバスは大物が釣れることでも有名で、やってみたくなりましたね~。
少しの秋を感じながら、のんびりとダム池散策。・・いいものです。



Ⓖにダムカード配布場の入鹿用水土地改良区事務所を示しておきます。
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プロフィール

 久太郎 (Q-tarou)

Author: 久太郎 (Q-tarou)
ようこそいらっしゃいました。
久太郎と申します。
「城跡が好き」
ただそれでけでブログを立ち上げている城好き若輩者です。
おかげさまで開設以来3年目を迎えることができました。

地元の岐阜県内美濃地方の城址を中心に自分なりの想いを込めてじっくりと巡ってまいります。たまに遠征なんかにも出かけます。

時に「ゆるく」時に「鋭く」五体と五感をフル回転。城址での様々な出会いと独自の感覚を大切にしてつづっていきたいと思います。

また城址付近のダムや棚田、名水といった気持ちを揺さぶられる箇所にも寄り道していきます・・。
趣味のマラソンも自分のペースで好きなように走ってます。

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