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美濃 柿畑城 🏯山上に広がる360度の千畳敷平

美濃 柿畑城 (岐阜県恵那市串原柿畑・城ヶ峯)

あんなにも暑かった夏がウソのように涼しくなりました。
朝夕も肌寒く感じられるこの頃、最後の力を振り絞って鳴くツクツクボウシ。
はるか遠くからでも聞き取れるその声にちょっぴり情緒を感じます。

さて、少し前に旧恵那郡串原村の串原大平城を取り上げました。
今回は同じ旧恵那郡串原村から串原柿畑城を紹介したい、と思います。
どちらも「串原城」と呼ばれ、その遺構の完存具合が素晴らしい城址です。

kakihataj (12)柿畑集落から見上げる城ヶ峯山上が城址です。

現在、城址までの道は消滅しており、正面からは獣除けの電気柵で入山できません。
自分は山腹を南に回り込み、急斜面を直登しました。(すっかり必殺技です・・)
野生動物の宝庫=作物への被害への対処、仕方ありませんね・・。

kakihataj (9)
ここからが本来のルートと思われます。

kakihataj (10)
お堂を横目に尾根伝いに登っていきます。

お堂には恵那市指定文化財の木彫三十三体仏をはじめ
木彫十一面観音立像などが安置されています。
おばあちゃんがいらしたので、ちらっと中を拝見させて頂きました。

kakihataj (8)
さて、獣除け柵を避けて直登すること15分、山頂手前の切岸が最後の難関。

kakihataj (7)登り切ったそこには信じられない程の広さの削平地(;゜0゜)

腐葉土の堆積こそあるにせよ、しっかり削平された広々とした「空間」です。
広角レンズをもってしてもその端から端までが視界には納まりません。
今回は先に縄張り図でご案内したいと思います

kakibatazu.jpg「これぞ、単郭の城!」といった気持いいほどの単郭です。

約40m×約40mの、円形とも正方形、ともとれる形。
面積は公式バスケットボールコートが余裕で2面とれる広さ、
つまり、体育館並みの広さがある、ということになります。

kakihataj (1)
周囲を出入り口を除き土塁で囲っています。

kakihataj (3)
東側の土塁は高さも厚みもあり、櫓台や見張り台の存在を匂わせます。

kakihataj (2)
東側の大堀切へとつながる平入り虎口。

kakihataj (4)堀切は堀底がクランク状になって「折れ」が見られます。

黄色い線で補足させていただくと・・。
kakihataj (5)
こうなっているわけでございます。

この地方では例のない手法なので目を奪われます。
堀切の幅も最大幅15mもあり、その深さも12mにもなる大堀切。
両端部は竪堀となって谷筋に落ちています。

kakihataj (6)堀底から見上げる高い切岸。

『串原村誌』では、縄張りが簡素なため、「古体の城郭」、と位置づけられています・・。
串原遠山氏は、ここ柿畑城から大平城へと次第に勢力を伸ばした、という説明です。
(何の根拠か室町前期以降と・・)

しかし、それは少々早合点ではないかと思われます。
確かに単郭・単堀切ではあってもその土木普請量・兵員収容力は見逃せません。
堀底をクランク状にしているのはその上部に突き出た横矢掛け施設を設けたからでしょう。

むしろ時代的には新しいタイプの陣城のようにも見えます。

柿畑城に関しては城主や築城年代などの記述が不明です。
城山への登山道=大手道なども消滅していて長期にわたって機能したとも思われません。
こういった不明瞭な城歴は、それはそれで何かを物語っていると思われます。

木立で風景は期待できませんが頂上からは矢作川沿い対面の三河国境の城砦群から
美濃大平城、明知城方面をも見渡せる絶好の位置にあったことでしょう。
いわゆる境目の城、として城番兵が置かれていた頃の姿を想像しちゃいますね。

余談ですが、城への山登り中イノシシに、山上の千畳敷郭でシカの親子にお会いしました。
帰りの車ではタヌキに遭い、空は天気なのに雨が降る、「キツネの嫁入り」にも遭いました・・。
御後がよろしいようで・・。



Ⓢには車が駐車できる公民スペースあり。
Ⓖは山頂の主郭部を指します。
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山城フェス楽しみです。

こんばんわ、しんこうさん、お返事遅くなりました。
いつも訪問いただき本当にありがとうございます!
寒くなってきましたが、城訪問には丁度良い陽気ですね。

さて、柿畑城のクランク堀切は恐らく2手からから堀を越えるような攻撃を受けた場合横矢掛けをできるように工夫したものではないかと思われます。東濃地方では中津川市の阿木城という所にある他は見当たらない遺構です。
ひょっとしたら串原遠山方の城ではないかもしれません・・。
縄張りも兵士たちの山上駐屯地のようで、異様な広さで面白いです。

さて、可児市の「2018 山城に行こう!」は楽しみにしています。
全日程は行けませんが、23日は仕事が丁度可児市!なんで、さっさと仕事を切り上げて、リアル「雪辱の鈴」をGETしてきたい!と思います。

さちこさんは去年は体調不良でお会いできませんでしたので、今回はお会いできるかな?と。その前にこちらも体調管理をしないといけませんね(笑)。

簡単な記事にして当ブログでもアップしたいな、とも思っております。
個人的には来年の城手帳が欲しいな・・。

こんにちは!

久太郎 さま

こんにちは!
柿畑城、拝見していてわくわくするお城ですね!
遺構の残り具合がいいですね。
土塁も明瞭に残っていますし、切岸もすばらしい。このクランク状の堀底はなんなんでしょうかね、僕も実際に見てみたくなりました(^^;

縄張り図を拝見させて頂くと、堀切の右側にもうひとつ曲輪を作ってもよさそうな地形に見えるのですが、その必要はなかったのでしょうね。要は単郭で十分事足りると。

さて、可児市の「2018 山城に行こう!」は来年の山城サミットのプレ企画と銘打って、力の入れようが感じられます。しかも、第一弾とのことで、第二弾は何か興味津々です。山城めぐりは昨年とほぼ同じお城で少々残念なのですが、トークショーは相変わらずのこれ以上ないメンバーで嬉しい限りです。
たぶん、今年参加することは難しいのですが、久太郎さん行かれるのであれば、盛り上がりをお伝えいただけると嬉しいです。

では(^^)/
プロフィール

 久太郎 (Q-tarou)

Author: 久太郎 (Q-tarou)
ようこそいらっしゃいました。
久太郎と申します。
「城跡が好き」
ただそれでけでブログを立ち上げている城好き若輩者です。
おかげさまで開設以来3年目を迎えることができました。

地元の岐阜県内美濃地方の城址を中心に自分なりの想いを込めてじっくりと巡ってまいります。たまに遠征なんかにも出かけます。

時に「ゆるく」時に「鋭く」五体と五感をフル回転。城址での様々な出会いと独自の感覚を大切にしてつづっていきたいと思います。

また城址付近のダムや棚田、名水といった気持ちを揺さぶられる箇所にも寄り道していきます・・。
趣味のマラソンも自分のペースで好きなように走ってます。

どうかご笑覧くださいませ。

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