FC2ブログ

美濃 天王山砦 🏯コンパクトながら機能満載の砦

美濃 天王山砦 (岐阜県恵那市武並町藤沢尻・城山)

山城めぐりが好きな人は「幸せ」だと思います。心豊かであろうから。
何故、何もない(実際はあるのだが・・)城址に登るのか??
そこに立つことで語りかけてくる無限の息づかいと想像に向き合えるからでしょうか。

・・長梅雨のせいで前頭葉の働きが低下しているのでしょう。
妙にドン引きな前文になってしまいました(;^_^A)、ゴメンナサイ。
好きなことは好き。ただそれでけですよね。そしてそれが『城』だった、というだけです。

・・結局、自分でも・・『何?ど~した?』・・。

さて今回は恵那市にある天王山砦を紹介したいと思います。
ところで美濃国には現・美濃市に天王山城(大矢田城)という山城もあります。
地域も別なので混同されることはありませんが、「城」と「砦」という呼称の違いだけ。

gozutenn (15)木曽川沿い、笠置ダム湖に面する天王山砦です。

写真は大雨の翌日だったため川面が濁っていますが、いつもはエメラルドグリーンです。
山の頂上を見てください、鍋蓋がちょん、と乗っかっている感じがわかると思います。
東西に延びる笠置峡を見下ろす絶好の位置にあります。

交通アクセスは地図と図面で後示しますが、ちょっとした秘境かもしれません。
付近には駐車できそうなスペースはありませんので城の南東部の林道路肩に停めました。
ほぼ交通量はないのですが、妨げにならないようにだけは気を遣います。

gozutenn (13)
今回は敢えて東側の尾根・大手道(仮想)から登頂します。

大手道を断ち塞ぐ大きな立岩群。
天然の垂直岩壁を前にルートを南に迂回せざるを得ないようになっています。
この時点で早くも仕組まれているような気がしてきます。

期せずして、守備側の思惑通りに進んでいくように・・。

ouzute (2)
主郭南西部の虎口に至ります。

gozutenn (11)
主郭部周囲は岩ごと切り掻いた切岸が鋭い。

gozutenn (10)
虎口の脇には竪堀も見られます。

主郭部の足元周囲には大小何本かの竪堀が見られます。
横堀と連動しており斜面の横移動に制限がかけられています。
下の写真がその横堀の様子ですが、非常によく残っていました。

gozutenn (5)城兵の横移動を兼ねており、土塁が併設してあります。

守備側の横移動を可能としながらの防塁、といったところでしょうか。
麓側から見上げると、土塁は守備側の動きを隠す役割もしています。
比較的緩傾斜となっている部分(弱い箇所)に向かって普請されていますね。

gozutenn (4)
土塁の下には20メートル近くの竪堀3本がセットで落とされます。

3本の竪堀は等間隔で整然と並び落とされています。
写真では木々が立ち並び、検証しずらいと思いますが、圧巻です。
ここ天王山砦の見所は何と言ってもこの虎口・横堀・土塁・竪堀のセットでしょう。

横堀と組み合わさった土塁と竪堀はかなりテクニカルなもの。
また等間隔に並んでいる竪堀も規格性を感じます。
これは東濃進出した際の武田氏遺構の可能性を強く感じるものです。

gozutenn (6)
横堀は南から西方面まで(一部途切れ)主郭を半周しています。

gozut (1)
横堀から竪堀へと連動してます。

gozut (2)
東方面を仕切る堀切はそれほど深くないのが意味ありそう。

gozutenn (8)
虎口近くには自然石を積んだ石積も見られます。

ouzute (1)
石積は虎口からのルートを補強したものでしょう。

gozutenn (7)
頂上の主郭部には名の由来となった牛頭天王が祀られています。

gozutenn (12)
主郭部からの眺望は木々で得られませんが、木曽川沿い奥を垣間見ることができます。

狭い峡谷同士での狼煙連絡も兼ねていたと思われます。
西方面は禰冝田砦(池城)へ、東方面は中尾城(中尾丸)へとつないだのでしょうか。
そういえば以前ですが、中尾城の記事で自分、こんな事を書いていました。

「中尾城の尾根筋には明瞭な筋道が(中略)ある城へとつながっていることがわかりました。」
・・という一文ですね。

思えばかなりもったいぶっていましたね・・(忘れてたのもアリ)。
そうです、その「ある城」というのはここ天王山砦だったのです。
両城との距離は約2000メートル、お互い背を向け合って木曽川を睨んでいます。

中尾城から実際に歩いてみて、途中遠ヶ根山(ここも砦の伝説あり)を経由します。
遠ヶ根山を西に降りて、ここ天王山砦に辿り着いた時はとてもびっくりしました。
高低差こそあれ、山歩きのペース・30分で連絡できるのです。

ある同一時期に両城が連設されていたことを示しているのかもしれません。
中尾城・天王山砦、共に城主などの経歴は不明です。
在地勢力ではなしえない、戦略性に富んだ性格も伺われます。

城館の類例と付近の歴史的状況から武田氏系の関与があげられます。
もしそうだとすると・・、どうでしょう。
武田氏は木曽川沿いと中山道、下街道からと多方面から岐阜方面へ迫ります。

適所にまず小規模拠点を確保し、じわりじわりと詰めていくのです。
そして異国の地において驚くほどのスピードで兵站道を確保していきます。
森氏の兼山城はこの時点で攻撃目標内に入っていたことでしょう・・。

ああ、ダメです・・、武田軍の足音を想像しただけでも怖い怖い(´Д`lll)!

gozutenn (14)武田氏系の特長や癖を感じとれる遺構です。
(土塁の向こう側には竪堀が並んでいます)

tennnoutzu1.jpg砦は小規模ながら実に技巧的な縄張りとなっています。

天王山砦の関連個所としてここにも寄ってみました

gozutenn (3) gozutenn (2)
天王山砦の西に鎮座する弥五郎神社と弥五郎滝です。

その昔、敵と間違えられて鉄砲で誤射された堀田弥五郎を祀った神社です。
祀った事により、はやり病が消えたとされる神社です。
砦と直接関係があるものかはわかりません。

神社からは弥五郎滝に近づくことができます(足元注意!)。
汗だくになった体を手拭いで洗いながら見上げる滝(といっても落差はそれほど)。
「・・き、気持ちいい~!」

「弥五郎さは、砦のことなんか知ってるのかな??」


Ⓢは天王山砦をチェックしてます。
スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

No Rain, No Rainbow !

おこんばんわん子??・・ワカラナイ(笑)、ごめんなさい!
初聞です・・(笑)。

こんにちわ、らんまるさん、コメントいただきありがとうございました。
らんまるさんの支離滅裂さに拍車がかかってきているのにつけ、自分はらんまるさんとの親近感を覚える者にございます。

香高いカツラ花の甘香、一足早い暑中見舞いとして頂戴いたしました。

天王山砦、うですね、甲斐の白山城とまでいかないでも面影は系列的に同じで関連性の否定はできないでしょう。

東濃地方には甲斐武田系城郭と伊那属国系城郭が侵攻ルートによって現れているように感じます。これは研究者でもない私の感覚的な愚見です。
しかしながら、だからといって武田系遺構の存在イコール武田氏侵攻版図、と解釈するのは早計であるとも思っています。
それは武田氏撤退の後、その技術を模倣し、発展させた勢力の存在可能性も大いに考えられるからです。その機会は森氏の東濃統一戦、小牧長久手の役や関ケ原地方役まで幅広いと思います。

お時間と興味がございましたらご案内させていただきますので、いつでもどうぞいらしてくださいませ。

私は長くブログを続けるためにも、今後も小出しにしていくつもりです(笑)。
是非とも閲覧して欲しいと願うがため滅裂に濃い記事になってしまうこともあるでしょうし、逆にどうでもいいでしょう、と思われるような浅い記事をサンドイッチにしながら続けていこうと思います。

雨模様の空の下、こうしてらんまるさへの返信コメントをうたせていただいていること、雨がくれた時間に感謝しているところでございます。

ベビーメタル嬢たちのの『No Rain, No Rainbow』をお届けしたいです。
是非聞いてみてください、わたしの中の名曲です。

『雨が降らなければ、虹はできない』のですから。

いつもありがとうございます。


Endless Rain

おこんばんわん子でございますw(・・・古いなあー笑)

イマイチ月イチコメンテーターのらんまるでございます。
最新の記事とどっちにしようか悩んで花占いをしておりましたが、我が家に咲くカツラの花が今年は多すぎて諦めました・・(なんのこっちゃ)

こんな心トキメク山城が苗木城の近くにあるなんて・・・頼む・・・小出しにしないでくれ!(・・・取り乱しております・・・笑)

きっと、この城の縄張図を見ると、99%の城郭探訪家は甲斐の「白山城」との類似点を見出して意見を「ごさまん」と述べると思います。
※なんだい「ごさまん」って?あげまんとかさげまんの類似語かい?あたしゃ「アゲアゲ」でお願いしたい・・・(笑)

んーん、そうは言っても美濃に侵攻した武田さん系の山城という見解に依存異存はありませんネ。烽火の繋ぎも確立されているようですし。

ドラえもんの「どこでもドア」は毎年サンタさんにお願いしているのですが、50年以上もamazonのプライムフェアーに出品はありません・・・(汗)

いいなあー美濃国。定年後にしばらく移住して野山を駆け巡りたい!

「Endless Rain」のyoshikiのドラムに圧倒されつつ、天王山砦の威容に圧倒されている自分に驚いております。
今後の記事にも期待して、止まない雨は無いと・・(支離滅裂ご容赦願います)
プロフィール

 久太郎 (Q-tarou)

Author: 久太郎 (Q-tarou)
ようこそいらっしゃいました。
久太郎と申します。
「城跡が好き」
ただそれでけでブログを立ち上げている城好き若輩者です。
おかげさまで開設以来4年目を迎えることができました。

地元の岐阜県内美濃地方の城址を中心に自分なりの想いを込めてじっくりと巡ってまいります。たまに遠征なんかにも出かけます。

時に「ゆるく」時に「鋭く」五体と五感をフル回転。城址での様々な出会いと独自の感覚を大切にしてつづっていきたいと思います。

また城址付近のダムや棚田、名水といった気持ちを揺さぶられる箇所にも寄り道していきます・・。
趣味のマラソンも自分のペースで好きなように走ってます。

どうかご笑覧くださいませ。

最新登城記事
カレンダー
09 | 2019/10 | 11
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
最新コメント
検索フォーム
カテゴリ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
リンク
来城者数