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美濃 仲深山砦 🏯「砦」とは名ばかり双頭の名城

美濃 仲深山砦 (岐阜県恵那市明智町和合万ヶ洞)

新型コロナウィルスの猛威と情報錯綜が吹き荒れる世界です。
誰にも遭わず風が通る山城はいつも変わらず。
季節を感じる空気と陽の光、草木や春昆虫との出会いもまた然り。

nakanaka (9)
如何な世の中でも花は変わらず咲くものですね。

あまり大っぴらには言えないところですが変わらない城ライフがそこにあります。
とは言ってもやはり未経験の世界的危機に面しているのは間違いありません。
今はただ長いトンネルの出口の先まで粛々と待とうと思っております。

nakanakayama.jpg仲深山砦を南方面から眺望します。二つのコブ山で成り立っています。

今回は有名な明知城のすぐお隣さんにある仲深山砦を訪れました。
仲深山砦は「なかのみやまとりで」と「の」を入れて読むようです。
その一方で「なか・みやまとりで」と区切って読む地元民の方もみえるようです。

nakanaka (3)
砦には南西の麓から案内板が出ています。

和合集落の街道沿いから案内標示がでています。
そこから少し登って公民館の上に写真のような矢印案内標識があります。
でも、ここからは思い思いに感覚で登って行くことになります。

今回は尾根先端部の西郭から見学しに行こうと思います。

nakanaka (12)まずぶち当たる南尾根を完全シャットアウトする堀切。

深さ約5メートルの堀切ですが尾根を根こそぎ掻きだしています。
その傾斜角度は今でも登頂者を簡単には寄せ付けません。
特に注意を払った尾根であることを感じさせます。

nakanaka (11)
上部の曲輪から見下ろすと凄まじい傾斜度。

「うわぁぁぁぁぁぁぁ」って見上げたりしました。
傾斜度もそうですが、なんかこう「堀切の美しさ」っていう感じからです。
しかもこの堀切の両サイドには竪堀と自然谷が・・万事休す、です。

nakanaka (4)東郭の頂部に到着、楕円形の広い郭になります。

なんかオリエンテーリングラリーに使用されたのでしょうか?
城址石碑などはありません、原風景のまま最低限の手入れがされています。
周囲は腰曲輪に囲われていて東郭へと連絡しています。

この西郭の頂部は腰曲輪から見上げるとかなり高く切岸も付けられています。
これといった連絡道や虎口ルートがないので急斜面の踏み跡を登ります。
未整備の山城の面白さはこういった所で感じますね。

nakanaka (10)西郭の西には北側にかけて横堀が廻っています。

横堀外周には土塁を配し等間隔で4本の竪堀が落とされています。
その内の一本は約50メートルにも及ぶ大竪堀となっており長大。
比較的防備の薄い東側斜面への侵入を防ぐものと思われます。

nakanaka (1)
北麓に向かって50メートルほぼ一直線の大竪堀。

確認のため行って戻ってくると100メートル(当たり前か)。
キツイ確認作業ですが不思議と竪堀往復は楽しい!
登れないような所には竪堀は造らない(不必要だから)ことがわかります。

nakanaka (7)
ここからは隣山の明智白鷹城の南側山容が眺めれます。

続いて東郭に行ってみます。

西郭と東郭の間は堀切で分けられています。
しかし両曲輪間との連絡を重視するため導線がはっきりしています。
堀底には土橋も確認できそこから腰曲輪を介して東郭主郭へと至ります。

nakanaka (5)東郭主郭部への登城ルートには石段でしょうか。

nakanaka (2)
東郭頂部の様子。

東郭の主郭部は東西に長く60メートル程の曲輪となります。
西郭に比べると削平度が荒い感を受けますので、後に追普請されたのかもしれません。
曲輪の東端部にL字型に土塁が配されています。

東側を大きな堀切を二重にして備えてあります。
いずれも両袖を竪堀として伸ばし遮断性を大きくしています。
深い堀切が連続で続くので向こう側が確認できないという効果もありそうです。

nakanaka (6)
二重大堀切の主郭側。

nakanaka (13)
二重大堀切の尾根続き側。両堀切供、瓜二つでほぼ同規模です。

西郭同様、周囲には横堀・土塁・竪堀群をセットで巡らしてあります。
東郭の麓には湧き水が出ており、水の手がここでは、と想像できます。
その湿地谷の水の手に向かって竪堀群が落とされている感じです。

この一連の遺構群は明知城のそれと酷似していることが理解できましょう。
このことからお互いが姉妹城として機能していた時期があったと思われます。
伝承では具体的な城主や来歴が伝わっていません。

nakanakz.jpg恒例の自作縄張り図になります。下手な彩色してあります。

見所が詰まった戦国の城砦です。
作図していて時の経つのを忘れるほど。
ここに連れてきてあげたい方々が沢山います、そんな名城かと思います。

明知白鷹城と違って登山道などは未整備な点が多いですが、そこがいい所。
堀切の間に身を置き、竪堀の底に自信を埋めてみる・・。
仲深山砦はそんな城郭探求心を満たしてくれることと思います。

IMG_3037.jpg
日本大正村観光案内書では御城朱印が発行されています。
(あと一つ千畳敷砦(落合山砦)のもありますが、また訪れたいと思っています)

nakanaka (8)
お城を味わった後は五平餅も味わう、これ最高のご褒美。


Ⓖは仲深山砦を指します。
 南西麓に登り口の表示案内があります。
 日本大正村の無料駐車場から歩いて5分程の所から登ります。
 登山時間は10分程ですが未整備なうえ険しい城ですので登山装備が必要かと。
Ⓢは明知白鷹城の位置を指します。

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プロフィール

 久太郎 (Q-tarou)

Author: 久太郎 (Q-tarou)
ようこそいらっしゃいました。
   久太郎と申します。
   「城跡が好き」
ただそれでけでブログを立ち上げている城好き若輩者です。
皆様のおかげで開設以来5年目を迎えることができました。
(2016年4月6日開設)

地元の岐阜県内美濃地方の城址を中心に自分なりの想いを込めてじっくりと巡ってまいります。たまに遠征なんかにも出かけます。

時に「ゆるく」時に「鋭く」五体と五感をフル回転。城址での様々な出会いと独自の感覚を大切にしてつづっていきたいと思います。

また城址付近のダムや棚田、名水といった気持ちを揺さぶられる箇所にも寄り道していきます・・。
趣味のマラソンも自分のペースを大切にして走ってます。

どうかご笑覧くださいませ。

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